下肢静脈瘤の治療が必要なケースについて

足の浮腫みが初期症状の下肢静脈瘤について

下肢静脈瘤は、足の血管がこぶのようにボコボコとふくれたり、毛細血管が徐々に目立ってきたりする病気です。初期段階であれば放置しても大きな苦痛が出たりすることはありません。しかし、自然に治癒するということもなく、進行すれば見た目の悪さが目立つようになり、足のだるさやむくみなどが苦痛に感じられる方も増える傾向にあります。

さらに重症化すると湿疹ができたり、潰瘍になったりすることもあります。以下の項目ではそれらの分類をより細かく見ていきましょう。

下肢静脈瘤の治療が必要なケース

下肢静脈瘤の治療は必要?

下肢静脈瘤は初期段階なら、放置していても特に大きな問題はありません。しかし極端に重症化すれば、治療が必要となります。細かい診断は医療機関に相談していただきたいところですが、治療を受けるべきかどうか、という目安についてまとめていきましょう。

大きく言えば、下肢静脈瘤を治療するかどうかは以下の3点で考慮すれば良いでしょう。

1・見た目のストレスが激しい方

2・自覚症状を苦にしている方

3・うっ滞性皮膚炎に発展してしまった方

より細かく言えば、下肢静脈瘤は以下の7段階に分類できます。

下肢静脈瘤の分類

  • 軽症レベル

血管拡張症は直径1mm以下の皮内静脈にでき、網目状静脈瘤は直径が1~3mm程度の皮下静脈に見られます。

これらは比較的軽症なレベルで、実生活の中で外観悪さ以外には特に困ることはないと思います。そのため放置される方が多いのが実情でしょうが、見た目を気にする方は医療機関にかかれば治療は可能です。硬化療法であれば保険診療の範囲で治療を受けられます。他の選択肢としてはレーザー照射という方法もありますが、こちらの場合は自由診療の範囲となります。

  • 中等症レベル

C2:直径3mm以上の静脈瘤

C3:浮腫

この2ランクは中程度と判別されており、以下のような症状も見られるようになります。

・足がだるい、重い(特に夕方以降に顕著に感じる)

・ほてる

・睡眠中のこむら返り

・むくみ(特に夕方以降に顕著に感じる)

これらの感じ方には個人差がありますから、辛いと感じる方は医療機関で治療を受けた方が良いでしょう。治療を受ける場合の選択肢としては、弾性ストッキングによる圧迫療法か、カテーテルを用いた血管内焼灼術があります。

  • 重症レベル

C4a:色素沈着、湿疹

C4b:皮膚脂肪硬化、白色委縮

C5:治癒後の皮膚潰瘍

C6:活動性潰瘍

色素沈着、湿疹、かゆみなどを伴う状態を「うっ滞性皮膚炎」と呼びます。これは皮膚の血液循環が悪いことからおこるもので、かゆみに耐えられず皮膚を掻き破ったりすると、傷の治癒に非常に長い時間がかかります。このレベルになると潰瘍も起こしやすくなるため治療は必須です。

放置したままだとどうなるの?

下肢静脈瘤は静脈の弁が壊れて血液が逆流しやすくなり、静脈血のうっ滞が発生しやすくなる病気です。このうっ滞は一度起こるとさらに進行しやすくなります。血液がたまり続けると静脈に対する圧力も上がり、血管が膨らみます。これが見た目ではコブ状の静脈瘤となるのです。 さらにふくらむと血管の小さな穴から血液が漏れ、皮膚の表面が目に見える形でサビのような色になっていきます。これを色素沈着と呼びます。 このような状態になるとふくらはぎなど足の先端に近い側は酸欠状態に陥りやすくなり、こむら返りを繰り返したり、疲労感や重さが徐々に頻繁に感じられるようになります。 これを放置すれば酸欠状態は続くことから、脂肪に付着した鉄分が固化し、皮膚が黒ずんで固くなっていきます。より進行すると足に触れただけでも痛みを伴うほどになり、歩くことすら困難になります。

ここに至っても放置を続けていると、最悪の場合、敗血症になって足を切断するという可能性すらあり得ます。 このような観点から見て、一定のレベルを超えると下肢静脈瘤は油断できない病気であると言えます。これを踏まえて悪化する前に適切な病院で治療を受けましょう。 下肢静脈瘤は見た目の悪さが先行するので、皮膚科にかかる方もおられますが、治療を受けるなら「血管外科」をお勧めします。

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