下肢静脈瘤の治療

足の血管が浮き出るクモの巣状静脈瘤や網目状静脈瘤の治療|フォーム硬化療法

2018.09.11
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医療法人見宜堂 梅田血管外科クリニック -大阪市北区 梅田駅 徒歩6分- 医師 古林 圭一

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梅田血管外科クリニック

【経歴】
日本脈管学会脈管専門医
日本循環器学会専門医
日本外科学会専門医
腹部大動脈瘤ステントグラフト指導医
胸部大動脈瘤ステントグラフト実施医
血管内レーザー焼灼術実施医・指導医

足の血管がやたらと目立って見える「下肢静脈瘤」という病気があります。その中でも、比較的軽症な「クモの巣状静脈瘤」や「網目状静脈瘤」に対しては「フォーム硬化療法」という治療方法が有効です。このコラムではフォーム硬化療法がどんなものなのか、メリットや適用されるケース、副作用などを詳細に説明していきます。下肢静脈瘤が思い当たる方はぜひ最後まで読んで参考にしてください。

フォーム硬化療法とは


硬化療法」というのは、下肢静脈瘤に対する治療方法の一つです。具体的には、静脈瘤に「硬化剤」を注入してその部分を閉塞させることを言います。その中でもフォーム硬化療法というのは、その名が示す通り、フォーム=泡状にした硬化剤を使用します。この泡は硬化剤を空気と混合することで作られています。

フォーム硬化療法のメリット


硬化剤を泡状にするのは以下のようなメリットがあるからです。

  • 泡状にすることによって容積が増加するので、少ない量の硬化剤でも適切な治療が可能となる。
  • 液体の硬化剤は血液の中に混ざってしまい、効果を失いやすいが、硬化剤を泡状にすることで良く絡みつき、効果が得やすい。
  • 注射の回数が少ない。
  • 「血栓性静脈炎」という状態におちいりにくい。

フォーム硬化療法が考案される以前は液体の硬化剤が使用されていましたが、液体の場合流れが速いため、注入後即時に圧迫する必要がありました。泡状にしてからはこのデメリットもなくなり、落ち着いた処置が可能となっています。また皮膚に対する刺激を減らすことができるので、比較的色素沈着が出ることが減りました。

適しているケース

フォーム硬化療法は「クモの巣状静脈瘤」「網目状静脈瘤」などの比較的軽症のものや、再発によって発生した静脈瘤、細めの「側枝型静脈瘤」等に用いられます。陰部静脈瘤や再発静脈瘤に対しては特に有効な治療方法として知られています。

フォーム硬化療法の流れ

フォーム硬化療法は以下のような流れで行われます。

① 泡状の硬化剤を用意します。

② 治療を行う静脈瘤に注射器を用いて①を流し込みます。

③ 清潔なガーゼなどで注射した部位を圧迫して、さらにその上から「弾性ストッキング」を着用します。

④ 弾性ストッキングによる圧迫をまず2日間継続します。その後は弾性ストッキングの着用を2週間から4週間程度続けます。(就寝時は弾性ストッキングの着用は義務付けられません)

治療を行った日だけは、入浴は禁じられていますがシャワーは使用できます。翌日からは通常通りの入浴が可能です。当日のみは車の運転も控えていただきますが、それ以外は日常生活に大きく支障が出るようなことはありません。

静脈瘤は硬化剤の効果によってしこりのように硬くなります。これは意図的に静脈の内側に炎症を起こさせている状態ですが、6ヶ月程度の期間を掛けてゆっくりと周辺の組織に吸収されていき、最終的には消滅します。

副作用について

フォーム硬化療法を使用した際には、いくつかの副作用が起こる場合があるので把握しておく必要があります。

  • 痛みを伴うしこり

静脈瘤に血栓が出来ると、痛みを伴うしこりとなります。多くは6ヶ月程度の時間をかけて小さくなります。

  • 色素沈着

硬化療法を行った後は静脈の流れに沿って黒ずみ(色素沈着)が見られることがあります。基本的に時間とともに消滅しますが、その期間にはバラツキが多く、人によって1年から数年の時間を要することもあります。

  • 短期間の視覚障害

低い頻度ではありますが、治療後に目が見えにくい、目がチカチカするといった症状が出ることがあります。1000人に1人から2人の割合なので、ごくまれであり、また短い時間で回復しますし、後遺症が残るようなこともありません。

硬化療法が行えないケース

以下の薬を服用している方

  • 経口避妊薬(ピル)
  • ステロイド薬
  • エビスタと呼ばれる骨粗しょう症治療薬
  • ピルを除くホルモン剤

もし上記を服用している場合に硬化療法を行うと、「深部静脈血栓症」を起こす可能性があるためです。
深部静脈は皮膚に近い側にある表在静脈とは異なり、足の深い部分にあります。この血管は足の静脈の9割を占めるため、血栓によってこれが詰まると静脈が流れる道が大幅に減ってしまうため、身体に大きなダメージを与えます。

以下の疾患にかかっている(またはかかっていた)方

  • 深部静脈血栓症を持っている、または過去血栓症になった経験がある方
  • 歩行が困難な方
  • 動脈性の血行障害を持っている方
  • 妊娠中の方
  • ベーチェット病の方
  • 気管支喘息の方

硬化療法を行う前に、上記に該当する方は必ず医師に申し出るようにしてください。

まとめ


下肢静脈瘤の治療方法の一つであるフォーム硬化療法についてまとめました。この方法の流れやメリット、副作用などについてご理解いただけたことと思います。治療を希望される方は「血管外科」がある病院にかかることをお勧めします。血管外科はその名の通り、血管の病気や問題を扱うことに特化した科目ですから、適切な診断・治療を受けることが可能です。

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