下肢静脈瘤の基礎知識

足の血管のコブやむくみの原因、下肢静脈瘤の治療【高位結紮術】について

2018.07.31
当メディアの監修医院

医療法人見宜堂 梅田血管外科クリニック -大阪市北区 梅田駅 徒歩6分- 医師 古林 圭一

医師 古林 圭一

ご予約・お問い合わせはこちら Tel.06-6232-8601

診療時間 9:00-13:00  14:00-17:00

24時間WEB予約はこちら

梅田血管外科クリニック

【経歴】
日本脈管学会脈管専門医
日本循環器学会専門医
日本外科学会専門医
腹部大動脈瘤ステントグラフト指導医
胸部大動脈瘤ステントグラフト実施医
血管内レーザー焼灼術実施医・指導医

足の血管がボコボコと腫れてきたり、だるさやむくみを感じる下肢静脈瘤という病気があります。このコラムではこの病気がどんなものなのか、その原因や症状を解説し、治療法の一つである高位結紮術について説明します。

下肢静脈瘤ってどんな病気?

下肢静脈瘤とはどんな病気でしょうか? それは足にある静脈がやたらと目立つようになったり、ボコボコと立体的に膨れたりするものです。
これ自体が直接命にかかわるような重篤な症状に結び付くことはありませんし、軽い場合はほとんど自覚症状もありません。しかし徐々に進行していくとむくみ、足のだるさを感じるようになり、こむら返りが起こりやすくなったりします。
さらに悪化するとかゆみを伴う湿疹ができたり、潰瘍ができて皮膚が破れ、出血を起こすこともあります。

下肢静脈瘤が起こる原因

下肢静脈瘤とは足の血管に関連する病気です。そもそも血管には動脈と静脈があります。動脈は心臓から身体の各所に血液を送る役割を持っており、心臓が脈動することで圧力をかけ、血液は全身に行き渡ります。一方静脈の役割は動脈によって全身に送られた血液を、各所の老廃物を含んだ状態で心臓や肺に返すことです。心臓より物理的に下にある足から上に向かって血液を戻すために、静脈は逆流を防ぐ弁を持っています。

この弁が何らかの理由で働かなくなると、血液は重力に負けて心臓に戻りにくくなり、足に滞留することになります。これによって通常の量を超えた血液が血管に溜まり、静脈を押し広げようとするので、血管が膨れてくるのです。また、前述したように静脈は老廃物を多く含んでいますから、むくみやだるさを伴い始めます。

この弁が壊れる要因は、長時間の立ち仕事、妊娠・出産、肥満、などがあります。また下肢静脈瘤は遺伝的素質によるものも大きいと言われています。もし両親ともに下肢静脈瘤にかかっている場合、その子供が下肢静脈瘤にかかる確率は90%です。また、片方の親が下肢静脈瘤である場合は、子供が女性なら60%、男性なら25%と女性に多い病気であることも知られています。

下肢静脈瘤の症状

下肢静脈瘤にかかると以下のような症状がみられます。

  • 足の静脈がボコボコ腫れてくる
  • 足がむくむ、重く感じる
  • こむら返りがおこりやすくなった
  • 足がしびれやすい
  • 皮膚に潰瘍ができる

 

血管が膨れるのは、静脈の弁が正常に働くなったことで、通常よりも多い量の血液が静脈内にとどまることで、血管が押し広げられるからです。 むくみや重さを感じるのは、静脈内部に通常より血液が多いことから圧力が上がり、血管壁から漏れ出した水分が周辺に影響を与えることに寄ります。 それ以外の症状は、老廃物を含んだ血液が滞留することから、酸素や必要な栄養素が不足しがちになって炎症が起きやすくなったことによるものです。かゆみを感じて掻き破ったりすると傷の治りも遅いため健康な状態より治癒に時間がかかります。 これらの症状は静脈瘤のこぶの大きさに比例するといったものではありません。現れ方にも個人差があり、血管は大きく膨れているのに他の症状はないということもあり得ます。そのため軽症かどうかは自己判断せず医療機関にかかることをお勧めします。

下肢静脈瘤の治療法【高位結紮術】について

高位結紮術とは、逆流している血管の根元側の皮膚を数cm程度切開して問題がある血管を糸で縛って血液が逆流することを防ぐという治療手段です。

これは局所の麻酔だけで済む事や15分程度の施術で済むことから、1990年代には比較的多く行われていました。しかし、10年で4割から5割程度の方が再発することがわかりました。更にその後ストリッピング手術という方法が広まるにつれて、その実施例は減っていきました。更に現在ではレーザーや高周波を使用する血管内焼灼術という方法が一般化しつつあるため、用いられることは少なくなっています。

 

しかし、側枝型静脈瘤というタイプの場合、静脈がまっすぐでなく曲がりくねっていることや、血管の直径が細いこともあってカテーテルを挿入する血管内焼灼術は使えませんから、高位結紮術は有効な手段と言えます。ですから、高位結紮術を行う医師が全て古い訳ではありません。適切な使い分けさえできていれば、治療の選択肢が多い医師ということができるでしょう。

まとめ

下肢静脈瘤について知識と理解を深めていただけたことと思います。初期段階では自覚症状があまりない場合も多く放置しやすい病気ですが、血管が目立ってきたり、だるさや重さなどを感じるようになったら早い段階で医療機関を訪問し、適切な治療を受けましょう。

当メディアの監修医院

医療法人見宜堂 梅田血管外科クリニック -大阪市北区 梅田駅 徒歩6分- 医師 古林 圭一

医師 古林 圭一

ご予約・お問い合わせはこちら Tel.06-6232-8601

診療時間 9:00-13:00  14:00-17:00

24時間WEB予約はこちら

梅田血管外科クリニック

【経歴】
日本脈管学会脈管専門医
日本循環器学会専門医
日本外科学会専門医
腹部大動脈瘤ステントグラフト指導医
胸部大動脈瘤ステントグラフト実施医
血管内レーザー焼灼術実施医・指導医