下肢静脈瘤の治療

ふくらはぎや足の痛みに隠された病気|下肢静脈瘤について

2018.06.29
当メディアの監修医院

医療法人見宜堂 梅田血管外科クリニック -大阪市北区 梅田駅 徒歩6分- 医師 古林 圭一

医師 古林 圭一

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梅田血管外科クリニック

【経歴】
日本脈管学会脈管専門医
日本循環器学会専門医
日本外科学会専門医
腹部大動脈瘤ステントグラフト指導医
胸部大動脈瘤ステントグラフト実施医
血管内レーザー焼灼術実施医・指導医

ふくらはぎや足の痛み

足のかゆみや痛みがなかなか治らない。皮膚が変色して皮膚炎を起こしていて、いろいろ薬をかえて塗ってみたけれどよくならないし、むくんでもいる−−こんな症状で困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。これはもしかしたら単なる皮膚炎ではなく、血管の異常からくる下肢静脈瘤かもしれません。下肢静脈瘤は、血流の逆流や蛇行、滞留によって血管にコブができたり、皮膚表面に血管がボコッと浮き出て見えたりするのが特徴的な病気です。皮膚科の病気ではなく、血管外科や循環器の領分です。
最近では下肢静脈瘤専門のクリニックも増えています。「血管が浮き出て見えることはないんだけど…」という場合でも、専門の医師が調べてみれば隠れ下肢静脈瘤だったという例は少なくありません。 下肢静脈瘤に有効な薬はありません。放っておくと悪化して血栓性静脈炎という血管と皮膚が腫れる症状を呈したり、さらに悪化して皮膚が壊死したり潰瘍を起こしたりすることもあります。早めに専門医を受診しましょう。

 

下肢静脈瘤の治療方法

保存的治療では医療用弾性ストッキングなどによって静脈の血行改善をサポートしますが、根本的な治療にはなりません。根本治療は障害のある血管そのものを取り去ったり焼き固めたりして、そこに血液がたまらないようにします。一部の血管を取り去ったとしても、足の深部にある大きな静脈と、その他の血管が血流を補ってくれるのでとくに問題はありません。 最近健康保険の適用になったこともあり、患者さんの負担が軽いレーザー治療が主流になってきています。

下肢静脈瘤のおもな治療法は以下の4つです。

保存的治療

医療用の弾性ストッキングを着用して強力な圧力で足を締め付けることで、ふくらはぎの筋肉ポンプの働きをサポートし、血流を促します。 ストッキングは足首周辺でもっとも圧力が高く、上部に行くと段階的に圧力が下がるように設計されています。ふくらはぎでは筋肉を助けてポンプ作用が強化され、足全体が圧迫されることで血液の滞留で広がって機能不全となった静脈が縮まり、逆流や蛇行などを起こしにくくします。弾性ストッキングには市販品と医療用があります。医療用の方が一般に締め付ける圧力が高く、専門医の指導の下でご自分に合ったものを選択してください。パンストタイプ、ストッキングタイプ、ハイソックスタイプなどがあります。夏などは蒸し暑く、かぶれたりすることもあるようです。 1足5,000円〜1万円程度ですが、健康保険は適用されません。保存的治療では弾性ストッキングの着用と同時に、生活習慣を見直すことも重要です。できるだけ長時間の立ち仕事を避けたりこまめに動いたりするようにしましょう。立ち仕事の際には、休憩時間に歩いたり足踏みをしたり、階段の昇り降りをするなど、足の筋肉を動かすようにしましょう。就寝時には足を心臓より高く保つなどの工夫も必要となります。 また、規則正しい生活、栄養バランスのいい食事をこころがけ、また適度な運動を欠かさないようにしてください。

硬化療法

硬化療法とは、静脈瘤を起こしている血管を薬剤で固めてしまう治療法です。注射で硬化剤を注入するだけですので10分程度で終わります。硬化が完了するまで弾性ストッキングや弾性包帯で静脈瘤を圧迫しておく必要があります。 軽度の静脈瘤には有効ですが、重度に進行した静脈瘤には効果がないことがあります。

ストリッピング手術

静脈瘤を起こしている静脈にワイヤーを挿入し、ワイヤーごと静脈を引き抜く手術です。長く行われてきている術式で、再発率も低いのが特徴です。 ただ、手術後に痛みを感じたり、内出血をしたり、神経損傷を伴うこともあって、患者さんの負担が大きい施術でもありました。最近では検査精度が高くなったために、機能不全を起こしている静脈の場所をピンポイントで特定することができるようになり、障害がある部分だけを抜去することもできるようになってきたため(内翻式ストリッピング法)、神経損傷などの後遺症を大きく軽減できるようになっています。全身麻酔や下半身麻酔で行われるため入院が必要でしたが、最近日帰り手術も可能になってきました。

血管内治療

現在主流になってきている治療法です。血管内にファイバーを入れレーザーの熱で血管の内側から焼いて塞いでしまう方法です。体への負担も少なく、日帰り手術が可能です。健康保険の適用もされ、経済的にも少ない負担でレーザー手術が可能になりました。

 

下肢静脈瘤の予防方法

下肢静脈瘤の誘因には立ち仕事や妊娠・出産、体質などがいわれていますが、これを予防することはできるのでしょうか。
確実に下肢静脈瘤にならない予防方法はありませんが、以下のような方法を行うことでリスクを軽減し、発症や進行を遅らせたりすることが期待できます。基本は、ふくらはぎの筋肉が持つポンプ機能を十分に働かせることと、血管が健康な状態を維持することです。

  • 長時間の立ちっぱなしをできるだけ避ける
  • 立ち仕事の際には適宜休憩を取り、歩いたり足踏みをしたりしてふくらはぎの筋肉を動かす
  • 末端から心臓に向かって、足のマッサージをする
  • 寝るときには足を心臓より少しだけ高くして寝る
  • 適度な運動を欠かさないようにする
  • 塩分や脂肪分の過剰な摂取を控える

 

ほかに考えられる病気とは

足に痛みを感じる病気はたくさんあります。打撲や捻挫などのほか、魚の目やたこなど、比較的原因がはっきりしているものがある一方、腰部で足の神経が圧迫されて起こる痛みもあります。それらの代表的なものとして腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、腰椎分離症などが挙げられます。 また、関節の変形や摩滅による変形性股関節症や変形性膝関節症なども痛みを伴う病気です。さらに鼠径ヘルニア(脱腸)の場合にも太ももの付け根に痛みがおこります。 血管の病気である下肢静脈瘤をはじめ、様々な原因で起こる足の痛みは、なるべく自己判断をせずに専門医を受診をしてください。

 

まとめ

足が痛くなる原因はたくさんあります。打ち身や捻挫、皮膚の病気、神経の病気、関節や骨の病気など、さまざまです。足の血管の機能不全から起こる下肢静脈瘤もそのひとつです。下肢静脈瘤は痛みだけでなく、足に血管が浮き出てきたり、だるさやむくみを感じたりします。 下肢静脈瘤は命にかかわる病気ではありませんが、自然に治ることはありません。また、服用薬や注射薬などもありませんので、手術以外に完治させる方法はありません。少しでも気になったら、早めに専門医を受診して治療法を相談してみてください。

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