下肢静脈瘤の基礎知識

クモの巣状静脈瘤の原因と治療法について

2018.06.19
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医療法人見宜堂 梅田血管外科クリニック -大阪市北区 梅田駅 徒歩6分- 医師 古林 圭一

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梅田血管外科クリニック

【経歴】
日本脈管学会脈管専門医
日本循環器学会専門医
日本外科学会専門医
腹部大動脈瘤ステントグラフト指導医
胸部大動脈瘤ステントグラフト実施医
血管内レーザー焼灼術実施医・指導医

クモの巣状静脈瘤の症状

クモの巣状静脈瘤は、太ももからひざ下かけての身体の外側に見られる静脈瘤です。1mm程度の細い血管が赤く浮かび上がってくることからこの名称で呼ばれています。比較的女性に多く、年齢的には若年層からでも発症します。
これは「スパイダースキン」と呼ばれたり、静脈瘤の一種である網目状静脈瘤と合わせて「レッグベイン」と呼称されたりすることもあります。

 

クモの巣状静脈瘤の原因

クモの巣状静脈瘤の原因として、エストロゲン、プロゲステロンというホルモンが影響しています。
これらは血管を拡張させる働きがあるため、ホルモンバランスが崩れることによって過剰に分泌されている時には、血管が浮かび上がって見えやすくなります。他の静脈瘤は血液の逆流による滞留が原因ですが、このクモの巣状静脈瘤だけは異なります。

クモの巣状静脈瘤の治療法について

クモの巣状静脈瘤に対して、主に用いられる治療方法は、硬化療法かレーザー照射の2種類です。

硬化療法

は患部付近に直接「硬化剤」という薬を注入する方法です。硬化剤によって静脈は炎症を起こして閉塞され、硬化します。
その後数か月をかけて周囲の組織に吸収されるのが、この治療の流れです。

フォーム硬化療法

硬化剤を注入する前に薬剤を泡状にすることで高い効果が期待できます。

 

フォーム硬化療法のメリット

1)泡状にすることで対象との接触面積が増え、薬剤の量を減らすことができる

2)注射する回数が少なくて済む

3)液体より血液と絡みやすいので効果が高い

4)血栓性静脈炎になりにくい

この方法が適しているのは、クモの巣状静脈瘤、網目状静脈瘤、陰部静脈瘤、比較的細い側枝静脈瘤、再発した静脈瘤、などです。
これを使用する際は、弾性ストッキングとの併用を2週間から1カ月程度行うのが一般的です。

※硬化療法は保険診療が適用される治療法のため、治療費が高額になりにくいというメリットもあります。

フォーム硬化療法の副作用

a)しこり、痛み……治療後からしこりが発生することがあり痛みが見られることもあります。

b)色素沈着……治療した患部の周囲に色素が沈着し、いわゆるシミのように見えることがあります。その多くは1年間程度で消える場合が多いですが、消滅までに数年かかることもありえます。

c)短期間の神経障害……目がチカチカして見えにくい、という副作用がこの方法で治療を受けた人の0.1から0.2%程度報告されています。これはごく短い時間で回復し、後遺症として残ることはありません。

d)再発の可能性……後に紹介するレーザー照射と比較した場合、再発が多いのは硬化療法です。

 

 

レーザー照射

細すぎて硬化剤を注入できない0.5mm以下の静脈に使用します。皮膚にレーザーを照射するのみで治療が終わりますから、時間的にも身体的にも負担が少ない方法です。
レーザーは皮膚を通過して、血液の中のヘモグロビンに吸収されます。その時発生する熱によって、静脈瘤が発生している血管は癒着して機能を失います。その後、数か月かかって周囲の組織に吸収されます。
治療中にいくらかの痛みを伴うことがありますが、患部を冷却すること、痛み止めを使用することで緩和できます。
硬化療法と異なり、弾性ストッキングを併用する必要が無いのも大きなメリットです。また、施術後の患部の見た目も良いことがこの治療の特徴でもあります。
治療に用いるレーザーの種類には、YAGレーザーとVbeamレーザーの2種類があります。波長によって使い分けられ、比較的青い血管にはYAGレーザー、赤い血管にはVbeamレーザーといった具合で使用を選別されるのが一般的です。

 

まとめ

クモの巣状静脈瘤について、その原因や症状をまとめ、具体的な治療方法を解説しました。見た目の悪さがストレスを生む病気ですが、足の痛みやしびれなどの激しい症状が出ないことから、放置している人も多い病気でもあります。しかし、時間が経つほど治癒しにくくなったり、悪化して色素沈着や潰瘍などを起こすこともありますので、疑わしいと感じた場合は早めに病院を受診して、治療を受けることをお勧めします。
病院にかかる際は「血管外科」を探してかかることが有効です。血管外科は血管の不具合に特化した治療を得意としていますから、静脈瘤のタイプや進行状況を見極めて、適切な治療を施してくれます。

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